頑張っているのに成果が出ない人へ―行動を成果に変える3つのステップ(営業編)

| | ,

こんにちは、金田博之です。

今月の「金田博之オンライン勉強会(以下にご案内)」は、「行動を成果に結びつけ3ステップ」をテーマに、営業のケーススタディを使って、対話形式で深掘りしました。

この記事では、勉強会でお話しした内容を「がむしゃらをやめて、成果につなげる3つのステップ」に整理してご紹介します。

以下に、今回の動画をそのまま視聴できるように埋め込みますので、ぜひチェックしてください。

今日の流れ(ダイジェスト)

今回の勉強会では、こんな悩みについて参加者の皆さんと考えました。

自分なりに一生懸命動いている。それなのに、なかなか成果につながらない。同じように動いているはずの人が、なぜか結果を出している。

上司からは高い目標を示されるけれど、そこまでの道筋が見えない。売上が一部のお客様に偏っていて、第二、第三の柱を早くつくらなければいけない。でも、何から手をつければいいのか分からない。

どれも、真面目に動いている人ほど直面する悩みだと思います。

そこで今回は、まず「行動が成果につながる人と、つながらない人の違いはどこにあるのか」を整理しました。

次に、新規開拓に悩む参加者の具体的なケースをお借りして、営業の現場でどう分解していくかを一緒に考えました。

最後に、自分で選んだやり方が独りよがりにならないための振り返り方法まで話を進めました。

今回の記事は営業の例で進めますが、考え方自体はどの職種でも使えるものだと思っています。

3つのポイント(全体像)

今回のテーマは、「全部を満遍なく頑張る」のか、「分解して一点に集中する」のか、という対比で考えると分かりやすいと思います。

努力の量は同じなのに成果が違うのは、だいたいここで差がついています。

  • ゴールを分解する:最終目標をそのまま追わず、達成できる中間ゴールを置く
  • 絞って量をこなす:プロセスを分解し、一つの領域に反復を集中する
  • 再現性を高める:うまくいったやり方を、いつでも出せる形にする

この3つは一度やって終わりではありません。

1、 2、 3と進んだら、また1に戻って次の領域へ。このサイクルを回し続けることが、結局一番早いと思っています。

1. ゴールを分解する

なぜ大切か:

ゴルフを始めたばかりの人が、いきなりスコア70を目指すことはまずありません。

まずは100切り。もっと言えば、そこまで練習できないのであれば、まず120を目指しましょう、でもいいと思います。

この目標があるかないかで、同じ練習でも結果がまったく変わってきます。

仕事も同じです。上司から高い数字を示されたときに、それをそのまま背負って動き出すと、どこから手をつければいいのか分からなくなります。

100を取れない人が、いきなり70を取れることはまずありません。

どんな工夫が必要か:

最終目標は持ったままで、自分が達成できる中間ゴールに置き換えます。

このときに大切なのは、「どこで戦うか」を先に決めることです。

新規なのか、既存なのか。新規なら、どんな業界、どんな規模、どんな意思決定の仕方をする会社なのか。

意思決定に多くの人が絡む大手企業は、単価は大きい一方で時間がかかります。トップダウンで決まる会社は、単価は下がっても早く進むことがあります。

どちらが正解という話ではなく、自分のやり方と相性がいいのはどちらか。それを決めるのが、いわゆるセグメンテーションとターゲティングです。

これをしないと、リストの上から下まで順番に電話をかける、という動き方になってしまいます。

どう実践すると良いか(たとえ話):

ゴルフで、すべてのコースを同じように回ろうとすると、いつまで経っても安定しません。

フェアウェイが広いがグリーンが難しいコースもあれば、フェアウェイは狭いがグリーンは素直なコースもあります。

飛距離が武器なら前者、刻んで確実に行くタイプなら後者。まずは自分が回れそうなコースを一つ決めて、そこで110を目指す。

営業も同じです。自分が戦える土俵を先に選んで、そこでの目標を決める。これが最初のステップです。

2. 絞って量をこなす

なぜ大切か:

ゴルフで、ドライバーもセカンドもバンカーもアプローチもパターも、全部を同時に上達させることはできません。

それなのに多くの人は、満遍なく練習して、満遍なく上がらないという状態になります。体を壊したり、集中力がもたなくなったりするのもこのパターンです。

営業もまったく同じです。アポ取りから成約までを一度に完璧にこなそうとすると、すべてが中途半端になります。

どんな工夫が必要か:

まず、営業プロセスを並べてみます。

  • アポを取る
  • 関係をつくる
  • お客様の課題を特定する
  • 提案し、必要なら検証する
  • 価格・契約を交渉し、成約する

多くの会社では、このように5つか6つのステージに切っています。

その上で、過去に契約できた1件、2件、3件を思い出してみてください。全部がダメだったなら、0件になっているはずです。

つまり、どこかに自分が多少得意なやり方がある。そこを特定して、その一つだけを徹底的に反復します。

得意な領域から始めるほど、成果までの時間は短くなります。苦手な領域から始めるほど、時間がかかります。

どう実践すると良いか(たとえ話):

ゴルフですべてを上達させようとせず、今月はアプローチだけ、と決めて練習するようなものです。

フェアウェイが広いコースを選んだのなら、アプローチを磨いたほうがスコアは縮まるかもしれません。

刻んで確実に行くタイプなら、ドライバーを安全な場所に置きに行く練習をひたすらする。

どちらも、全部を同じだけ練習するより、はるかに早くスコアに表れます。

3. 再現性を高める

なぜ大切か:

うまくいったとしても、それがたまたまなら、成果としては積み上がりません。

ゴルフで言えば、同じスイングをいつでも出せるかどうか。いわゆる再現性です。

この再現性が高いほど、成果の質が上がります。逆に、ここを飛ばすと、いつまでも調子の良し悪しに振り回されることになります。

どんな工夫が必要か:

自分を客観的に見る仕組みを、あらかじめ用意しておくことだと思います。

  • 引き出す:1on1などの場で、今週の商談のうまくいった点といかなかった点を具体的に示し、上司に助言を求める
  • 客観視する:お客様の了解が取れるなら、リモート商談を録画・録音して見返す
  • メモする:気づいたことを記録し、次の商談の前に必ず見返す

特に一つ目は、もったいない人が多いところです。上司が何も言ってくれないと崩れる前に、自分から聞いてみる。

真剣に聞いてくる相手には、人は自然と経験を渡したくなるものだと思います。

どう実践すると良いか(たとえ話):

ゴルフで、ひたすらボールを打ち続けるより、コーチに見てもらったほうが早いのと同じです。

自分のスイングは、自分では見えません。動画で見て初めて、思っていた形と違うことに気づきます。

商談も同じです。自分では普通に話しているつもりでも、後から見ると、想像より笑顔がない。相手が引いているのに前のめりになっている。

そのズレに気づいたときから、再現性は上がり始めます。

補足・具体例―上司から「全部やれ」と言われたとき

ここで、現実的な話を一つしておきます。

勉強会でも、「上司から、リストの上から下まで電話しろと言われる」という声がありました。

ここで、「私はセグメントして進めます」と正面からぶつかるのは、得策ではないと思っています。

上司には、部下からは見えていない景色が見えていることもあります。まずは素直に受け止める。

その上で、実際の進め方は自分で設計すればいいと思います。得意な領域を先にやって成果を作り、苦手な領域は後に回す。

これは手を抜くという話ではなく、成果を出す順番を自分で選ぶということです。

言われたことを一律に100%の力でこなすと、苦手なところで躓いてしまい、結局何も残らない。それが一番もったいないと思います。

もう一つ、成果が出たあとの話もしておきます。

絞った領域で一件でも前進したら、同じ属性のお客様に横展開する。あるいは、同じお客様の中で次のプロセスに進む。

どちらから広げていくかは、すべてご自身のルート設計です。上司が指示するものでも、私が「こうすべきだ」と言えるものでもありません。

これを自分で考えられるかどうかが、成果の差になっていくのだと思っています。

明日からの一歩

戦略というと大がかりに聞こえますが、明日からできることは小さいです。

  • 中間ゴールを置く:今の目標を、今月末までに達成できる数字に一度置き換えてみます。
  • 過去3件を見る:直近で決まった案件を3つ並べ、共通点を探します。
  • 1つだけ反復する:今週は営業プロセスのうち1つだけに絞って練習します。

明日、動き出す前に、一つだけ自分に問いかけてみてください。

「今日の行動は、どのステージを上げるためのものだろう?」

これが答えられるなら、その行動は成果につながっていきます。

成果は、努力の総量ではなく、努力をどこに置いたかで決まるのだと思います。

おわりに

成果が出ていないとき、足りていないのはやる気や努力の量ではないことが多いと思っています。

今回お伝えしたかったのは、行動を成果に変えるのは、達成できるゴールを置き、領域を絞って量をこなし、そのやり方を再現できる形にする、という順番だということです。

いきなり70を狙わなくて大丈夫です。まずは自分が戦えるコースで100を切る。それができたら、次のコースへ。

この繰り返しで、気づいたときには、どんなコースでも回せる自分になっているはずです。

まずは明日、自分の目標を一度分解してみてください。

今回の動画ダイジェスト版

そして、金田博之YouTubeチャンネルでは、毎回のオンライン勉強会で私がお話しした内容の30分程度のダイジェスト版を公開しています。

実際の勉強会では、この内容に加えてQ&Aや対話の時間もあり、より具体的な悩みを一緒にほどいていきます。こちらのリンク先から、今回の動画もぜひご覧ください。

▶ 今回の動画「行動を成果に結びつけ3ステップ(営業編)」:https://youtu.be/eYsrRbEo5oE?si=ZuohutwNCWhRgKRE

▶ 金田博之YouTubeチャンネルはこちら:https://www.youtube.com/@hiroyukikaneda

金田博之オンライン勉強会

金田博之オンライン勉強会は毎月無料で開催しています。カメラオフでも気軽に参加できます。

次回のご案内や資料の配布は、金田博之公式LINEでお知らせしています。よろしければ、登録して最新情報を受け取ってください。

▶ 金田博之公式LINEはこちら:https://www.hiroyukikaneda.com/Line-Account/

Previous

気遣いができる人は何が違うのか―5段階で積み上げる「相手が動ける」振る舞い

人脈は広げるより育てる―3つの目的で考える、長く続く関係のつくり方

Next