明日から使えるコーチング術—「教える」より「引き出す」を選ぶ3ステップ

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こんにちは、金田博之です。
今月の「金田博之オンライン勉強会」(金田博之公式LINEで毎月無料ご案内)は、「明日から使えるコーチング術」をテーマに、対話形式で深掘りしました。この記事では勉強会の要点をかんたんにまとめます。以下に、今回の動画をそのまま視聴できるように埋め込みますので、ぜひチェックしてください。

今日の流れ(ダイジェスト)

参加者のお悩みの声は、「コーチングの定義があいまいで説明に自信がない」「Teach/Consult/Counsel の違いが混ざる」「明日から使える質問の順番が知りたい」「沈黙が怖くてすぐ助言してしまう」などでした。
勉強会では、まず「答えは相手の中にある」という前提を共有し、Teach(教える)とCoach(引き出す)の違いを整理しました。そのうえで、即興のデモを行い、未来の姿→動機→障害→資源→次の一歩、という順で質問を重ねる流れを体験しました。
Q&Aでは、ワンオンワンの準備ステップ、沈黙を待つコツ、最初は並走して早めに自走へ切り替える方法、プライベート(友人・家族)でも同じ型で練習するやり方など、すぐに実践できる手順を確認しました。

3つのポイント(全体像)

今回の視点は、「教える」か「引き出す」かの対比です。実務では後者が長期的に効果的です。

  • 質問設計:相手の答えを引き出して主体性を高めます。
  • 未来志向:目指す姿→動機→絵姿に意識を向けます。
  • 行動設計:合意した“次の一歩”に落として前に進めます。

1. 質問設計:相手の答えを引き出して主体性を高めます。

なぜ大切か:助言が中心になると、相手は「正解探し」になり思考が止まります。質問で考えてもらうと、本人の納得感が上がり行動が続きます。
どんな工夫が必要か:開かれた質問を使い、「何を達成したいですか」「なぜそれが大事ですか」「いまどこまで来ていますか」「何が障害ですか」「使える資源は何ですか」と順番を決めて聞きます。沈黙は味方なので、最長30秒程度は待つつもりで聴きます。
どう実践すると良いか(たとえ話):質問は懐中電灯と同じです。相手の中にある道を照らすと、自分の足で前に進めます。光を当てすぎて眩しくしないように、必要な場所だけ丁寧に照らします。

2. 未来志向:目指す姿→動機→絵姿に意識を向けます。

なぜ大切か:過去や問題から入ると、言い訳や制約に意識が向きやすく、会話が重くなります。先に未来を見ると、希望と選択肢が増え、行動の理由が強くなります。
どんな工夫が必要か:「成功の絵姿」を具体的に言葉にしてもらい、その意味(なぜ大事か)を深掘りします。次に、現在地や障害を確認すると、差分が明確になります。
どう実践すると良いか(たとえ話):山登りで最初に山頂の景色を確認すると、ルート選びが速くなります。仕事でも、先に“見たい景色”を共有すると、遠回りが減ります。

3. 行動設計:合意した“次の一歩”に落として前に進めます。

なぜ大切か:洞察だけでは現実は変わりません。小さく具体的な一歩を決めると、勢いが生まれます。
どんな工夫が必要か:24時間以内にできる最小アクションを一つだけ決め、「誰が・いつ・どこで・どれくらい」を言語化します。必要なら最初の一週間は並走し、早めに自走へ切り替えます。
どう実践すると良いか(たとえ話):自転車は最初に補助輪で走り出します。進み始めればバランスが取りやすくなり、補助輪は外せます。行動も同じで、最初の一歩が一番大切です。

—(補足・具体例)—

・ワンオンワンの基本台本は「目指す姿→理由→次の一歩」の三問で始めます。状況に合わせて深掘りします。
・会議冒頭に「今日の成功の絵姿は何ですか」を共有すると、脱線が減ります。
・プライベートでも同じ型で練習すると、本番で自然に使えるようになります。

おわりに

明日から使えるコーチング術は、特別な資格よりも「順番と姿勢」です。質問→未来→行動の3ステップを回すほど、相手の主体性が高まり、成果が続きます。最初はぎこちなくても大丈夫です。型を守って練習すれば、必ず上達します。

そして、金田博之YouTubeチャンネルでは、毎回のオンライン勉強会で私がお話しした内容の30分程度のダイジェスト版を公開しています。実際の勉強会では、この内容に加えてQ&Aや対話の時間もあり、より具体的な悩みを一緒にほどいていきます。以下に、今回の動画をそのまま視聴できるように埋め込んでますので、ぜひチェックしてください。
▶ 金田博之Youtubeチャンネルはこちら:https://www.youtube.com/@hiroyukikaneda

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