抱え込まない鈍感力で成果を出す—3つの運用設計

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こんにちは、金田博之です。
今月の「金田博之オンライン勉強会」(金田博之公式LINEで毎月無料ご案内)は、「全ての物事を自分1人で抱え込まない“鈍感力”」をテーマに、対話形式で深掘りしました。この記事では勉強会の要点をかんたんにまとめます。以下に、今回の動画をそのまま視聴できるように埋め込みますので、ぜひチェックしてください。

今日の流れ(ダイジェスト)

参加者のお悩みの声は、「頼まれごとを断れず全部背負ってしまう」「突発対応でスケジュールが常に満杯」「言葉の細部まで真に受けて心がすり減る」「休み下手で集中力が落ちる」などでした。
勉強会では、まず“違い”や“雑音”をゼロにするのではなく、目的達成のために力を配分する発想に切り替えました。やることは三つだけ——①リズムを整えて“適度な力感”をつくる、②優先付けで「今/後/任せる」を分ける、③“許容ライン”を先に決めて自分を許す。
Q&Aでは、週次の棚卸しで会議とタスクを再配置するコツ、境界線を決めて“受け止めすぎない”聞き方、必要な場面だけ“並走→早めに自走”へ切り替える進め方、短期の小さな成功(アーリーウィン)で手応えを作る方法など、すぐに実践できる手順を整理しました。

3つのポイント(全体像)

今回の視点は、「何でも自分で背負う」か「目的に合わせて力を配分する」か、です。実務では後者が有利です。

  • リズム設計:休む・抜く・整える
  • 優先付け設計:今/後/任せるを分ける
  • 許容ライン設計:最低ラインを先に決める

1. リズム設計:休む・抜く・整える

なぜ大切か:ずっと全力だと判断の質と集中が落ち、生産性がむしろ下がります。リズムを整えると、必要な場面で出力を集中できます。
どんな工夫が必要か:週末や半日休など“計画休”をカレンダーに先置きします。昼に10分だけ散歩する、会議の連続に“白マス”を挟むなど、意図的に回復時間を確保します。情報は“本質だけ拾う”と決め、枝葉は流します。
どう実践すると良いか(たとえ話):ゴルフは力むほど曲がります。7割の力感で芯に当てる意識に変えると、結果が安定します。仕事も同じで、常にフルスロットルではなく、入れる所と抜く所を決めて走ります。

2. 優先付け設計:今/後/任せるを分ける

なぜ大切か:“全部重要”は実質“何も重要でない”のと同じで、処理作業に陥ります。優先付けは「処理」から「判断」へと仕事を戻します。
どんな工夫が必要か:週頭(または金曜)に1週間の棚卸しを行い、会議とタスクを「今やる/来週でよい/委任する」に仕分けます。委任は“任せる範囲・決裁ライン・期限”を一緒に決めます。
どう実践すると良いか(たとえ話):コースで“今日はダブルボギー以内を合格”と決めると、攻め筋と安全策の配分が明確になります。仕事でも“今日のパー”を決めれば、受ける・遅らせる・任せるの判断が速くなります。

3. 許容ライン設計:最低ラインを先に決める

なぜ大切か:完璧主義は時間を食い、心を削ります。“これならOK”という基準を先に決めると、前に進む速度が上がります。
どんな工夫が必要か:資料はまず“3/10のドラフト”を早出しし、フィードバックで磨きます。突発対応は“まず事実集めまで”“影響度だけ評価”など一次対応の線を引きます。
どう実践すると良いか(たとえ話):ミスショットでも前に進んでいれば“許して次へ”が鉄則です。仕事も同じで、合格点を先に決めて“進む→整える→仕上げる”の順にします。

—(補足・具体例)—

・“言葉を全部受け止めない”は無視ではありません。メッセージの核だけを拾い、残りは流します。
・“並走→自走”は、最初の1週間だけ密に伴走し、うまく回り始めたら手を離します。
・週次棚卸しは「会議を3割入替」「白マスを毎日30分確保」の2つから始めます。

おわりに

“鈍感力”は、鈍くなる技ではなく「目的で束ね、力を配分する設計」です。リズム→優先付け→許容ラインの3ステップを回すほど、同じ仕事量でも楽に成果が出ます。うまくいかない日があっても大丈夫です。設計を見直せば、かならずリカバリーできます。

そして、金田博之YouTubeチャンネルでは、毎回のオンライン勉強会で私がお話しした内容の30分程度のダイジェスト版を公開しています。実際の勉強会では、この内容に加えてQ&Aや対話の時間もあり、より具体的な悩みを一緒にほどいていきます。以下に、今回の動画をそのまま視聴できるように埋め込んでますので、ぜひチェックしてください。
▶ 金田博之Youtubeチャンネルはこちら:https://www.youtube.com/@hiroyukikaneda

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