こんにちは、金田博之です。
今月の「金田博之オンライン勉強会」(金田博之LINE公式アカウントで毎月無料ご案内)は、「ワークライフバランスはどこまでバランスを取る必要があるのか」をテーマに、対話形式で深掘りしました。この記事では勉強会の要点をかんたんにまとめます。以下に、今回の動画をそのまま視聴できるように埋め込みますので、ぜひチェックしてください。
今日の流れ(ダイジェスト)
今回いただいたお悩みは、「仕事と私生活を時間でキッチリ分けようとしてしんどい」「会議が続く日に、どこで休めばいいか分からない」「価値観が違う同僚・部下とペースを合わせたい」「“ご褒美時間”に罪悪感がある」「18時以降メールを見ない若手とどう仕事を回すか」などでした。
結論はシンプルです。時間を“同じだけ分ける”より、短い時間でも“中身を濃く休む”ほうが成果につながります。やることは三つだけ――①元気になる行動を具体的に書き出す、②それを先に予定表へ入れる、③がんばりの重さに合わせて「抜く時間」を必ずセットにする。
Q&Aでは、会議2〜3本ごとに10〜15分の「インターバル」を入れる方法や、「18時以降メールは見ない」方には翌朝の最初の15〜30分で“優先度仕分け”を習慣化するやり方など、すぐ試せる具体策を共有しました。
3つのポイント(全体像)
今回の視点は、「時間を同じだけ分ける(量)」か「短い時間でも中身を濃くする(質)」か、です。実務では後者が有利です。
- 棚卸し設計:やると元気になることを具体的にリスト化(場所・人まで決める)。
- ブロック設計:回復の予定を先にカレンダーへ(会議2〜3本ごとに10〜15分)。
- リズム設計:がんばりの重さに見合う“抜く時間”を必ずセットにする。
1. 棚卸し設計:ライフのToDoを具体化して“満たされる行為”を言語化する
なぜ大切か:時間だけ確保しても、何をやるかが曖昧だと回復の質が上がりません。先に“満たされる行為”を言語化すると、短時間でも深くリカバリーできます。
どんな工夫が重要か:一人でお茶をする、読書、15分の仮眠、散歩、カラオケ、温泉、友人A・Bと雑談、好きな動画を一本だけ観る—などを具体名に落とし、場所や人まで特定します。「このシリーズを一話だけ」のように量も決めます。
どう実践すると良いか(たとえ話):料理は「買い物リスト」と「仕込み」で決まります。ライフも先に“材料”を用意しておけば、短い時間でも“おいしく仕上がる”ようになります。
2. ブロック設計:予定表に先に回復を入れて、会議の合間をインターバル化する
なぜ大切か:忙しさは意志を上書きします。先に予定に入れておくことで意思決定を省力化し、実行率が高まります。
どんな工夫が重要か:30分会議が2〜3本続いたら10〜15分の回復を固定で差し込む、昼を“移動しながら散歩”に置き換える、週末の“ご褒美”旅行や温泉を月初に確定する、1日1回“考える時間”を会議としてブロックする、など“先に入れる”運用に変えます。
どう実践すると良いか(たとえ話):長距離をただ走り続けるのではなく、短距離のインターバルで心拍を整え直すと、トータルで速く楽に走れます。働き方も同じです。
3. リズム設計:仕事の重さ=“抜く”の重さという天秤発想で回復を標準化する
なぜ大切か:大きな集中の後に“抜き”がないと、翌日の思考と感情が鈍ります。仕事量ではなく“負荷と回復の釣り合い”で設計すると、安定してパフォーマンスが出ます。
どんな工夫が重要か:価値観の統一は目指さず、行動のやり方を整えます。たとえば「18時以降メールを見ない」部下には、翌朝の最初の15〜30分で優先度仕分けを習慣化するようコーチングします。相手の選択を尊重しつつ、運び方を一緒に整えるとチームの総量が上がります。
どう実践すると良いか(たとえ話):重いラウンドの後はストレッチと入浴で身体を戻すのが鉄則です。仕事も“重さに応じた回復”をルーティンにすると、ブレずに続きます。
—(補足・具体例)—
セルフ合意文テンプレ:「今日は会議×3本ごとに15分の散歩を入れる。夜は1時間だけカラオケで解放。週末は◯◯温泉で回復。」
マネジメントでの声かけ例:「価値観は人それぞれでOK。ただ運び方は一緒に整えよう。朝イチに優先仕分けを入れよう」「会議2本ごとに10分ブロックを固定しよう」
振り返りの観点:できた/できないの二択ではなく、なぜそうなったかの“段取り”に焦点を当てると改善が続きます。
おわりに
“バランスを取る力”は、時間を均等に割る技ではなく「回復の設計」です。棚卸し→ブロック→リズムの3ステップを回すほど、同じ1時間でも濃度が上がります。うまくいかない日があっても大丈夫です。設計を見直せば、必ずリカバリーできます。
そして、金田博之YouTubeチャンネルでは、毎回のオンライン勉強会で私がお話しした内容の30分程度のダイジェスト版を公開しています。実際の勉強会では、この内容に加えてQ&Aや対話の時間もあり、より具体的な悩みを一緒にほどいていきます。以下に、今回の動画をそのまま視聴できるように埋め込んでますので、ぜひチェックしてください。
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