最高の来年は、残り3ヶ月で決まる―年始からでは遅い3つの準備

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こんにちは、金田博之です。

今月の「金田博之オンライン勉強会(以下にご案内)」は、「最高の来年は、残り3ヶ月でつくられる」をテーマに、対話形式で深掘りしました。

この記事では、勉強会でお話しした内容を「年が明ける前に済ませておきたい3つの準備」に整理してご紹介します。

以下に、今回の動画をそのまま視聴できるように埋め込みますので、ぜひチェックしてください。

今日の流れ

今回の勉強会では、参加された方から、こんな声が出てきました。

今年もあと3ヶ月。振り返ってみると、やり切れていないことがいくつも残っている。残り3ヶ月と聞くと、焦りだけが先に来てしまう。

来年こそは、と毎年思う。それなのに、気がつくと1月になってから慌てて目標を立てている。

仕事の予定ばかりが先に埋まっていく。プライベートは、いつも後回しになる。

チームにも同じサイクルを持ってほしい。でも上から言うと、どうしても「やらされ感」が出てしまう。

そこで今回は、まず「会社は来年度をいつから考えているのか」という話から始めました。そこから、同じ考え方を個人の1年に置き換えていく話へ進みました。

先に一つだけ、前提を置かせてください。

残り3ヶ月は、今年をやり切る期間でもあります。今年を投げ出して来年の話をしましょう、ということではありません。時間の使い方を、少しずつ来年側へ移していく。そんなイメージで読んでいただければと思います。

3つのポイント

まず、来年の考え方を2つに分けてみます。

「1月から考える」のか。それとも「今から考える」のか。

会社を思い出してみてください。4月から新年度が始まる会社は、だいたい12月頃から翌年度の予算や戦略を考え始めます。1月から始まる会社なら、9月頃です。新年度が始まってから計画を立てる会社は、まずありません。

では、自分の1年はどうでしょうか。

多くの場合、1月に入ってから「今年はこうしよう」と考え始めます。そこから2、3ヶ月かけて形になる頃には、もう春です。そして12月になって、また慌てて次の年を考える。この繰り返しになりがちです。

今回お伝えしたかったのは、この3つです。

  • 前倒す:年が明けてからではなく、今から来年を考え始める
  • 試す:本番の前に、来年やりたいことの一部を小さくやってみる
  • 削る:やることを足す前に、やらないことを決める

難しいことは何もありません。今年の残りを全力で走りながら、頭の片隅で来年のことを考え始める。それだけです。

1. 前倒す

なぜ大切か:

1月から来年を考え始めると、スタートが2、3ヶ月遅れます。これは、とてももったいないことです。

そしてもう一つ。年末年始に計画を立てようとすると、休みのはずの時間がプレッシャーの時間になってしまいます。年始の数日で1年分を決めようとすれば、どうしても付け焼き刃になります。

逆に、10月から12月のうちに来年の輪郭ができていれば、年末年始は安心して休めます。そして1月1日から、迷わず走り出せます。

どんな工夫が必要か:

  • まず、来年のことを考える時間を30分だけ、先にカレンダーへ入れる
  • 今年の目標を眺めて、「来年も続けること」「もうやらなくていいこと」「うまくいかなかった原因を解決すること」の3つに仕分ける
  • 自分が目指す姿のような大きな方向性は、毎月変えない。年に一度、この時期に言葉を見直す程度でよい

3つ目について、少し補足させてください。

会社でいえば、中期計画やビジョンにあたる部分です。ここは頻繁に変えるものではありません。ただ、1年に一度くらいは、自分がもともと目指していた方向に進めているかを確かめておく。それだけで、日々の判断が変わってきます。

どう実践すると良いか:

飲食店の仕込みを思い浮かべてください。

お店が11時に開くとして、料理人が11時から野菜を切り始めることはありません。朝のうちに下ごしらえをして、出汁をとって、開店の瞬間には出せる状態にしてあります。

私たちの1年も同じです。1月1日は開店の時間であって、仕込みの時間ではありません。仕込みは、今の時期にやっておくものです。

2. 試す

なぜ大切か:

計画を立てただけで、うまくいくことはほとんどありません。実際にやってみると、思っていたより時間がかかったり、そもそも生活に組み込めなかったりします。

その発見を1月にしてしまうと、1年の最初の数ヶ月をつまずいたまま過ごすことになります。

ところが、今の時期に試しておけば、その発見はすべて来年の材料になります。しかも、まだ本番ではありませんから、うまくいかなくても痛くありません。

どんな工夫が必要か:

  • 来年やりたいことを1つだけ選び、今月から小さく始めてみる
  • うまくいかなかったら、その原因をメモしておく。それがそのまま来年の計画になる
  • 完璧にやろうとしない。10月から12月は「点数のつかない期間」と考える

大事なのは、成功させることではありません。何が障害になるのかを、先に見つけておくことです。

どう実践すると良いか:

プロ野球のオープン戦のようなものだと思ってください。

どのチームも、開幕からいきなり本番には入りません。その前に、打順を入れ替えてみたり、若手を使ってみたり、守備の位置を変えてみたりします。負けても順位には響きません。

残りの3ヶ月は、まさにそのオープン戦です。本番前に試せる、貴重な期間です。

3. 削る

なぜ大切か:

計画を立てるとき、私たちはつい「やること」ばかりを考えます。

でも、1日は24時間しかありません。1年は365日しかありません。新しいことを足し続ければ、いつか全体が回らなくなります。

毎年計画が未達で終わる原因は、意志の弱さではないことが多いのです。単純に、入らない量を入れようとしているだけ、ということがよくあります。

だから私は、「やること」より先に「やらないこと」を決めます。

どんな工夫が必要か:

  • いきなり捨てずに、まず圧縮できないかを考える。チェックリストにする、型をつくる、人に任せる、決まった曜日にまとめる
  • それでも効果が薄いものは、思い切ってやめる
  • 「やらないこと」を決めてから、「やること」を足す

やめるというのは、放り出すことではありません。同じ成果を、もっと少ない時間で出せる形に変えられないか。まずはそこを考えます。そのうえで、どうしても割に合わないものだけを手放します。

どう実践すると良いか:

旅行のスーツケースを思い出してください。

持っていきたいものを全部入れようとすると、フタが閉まりません。そこで人は、何を持っていくかではなく、何を置いていくかを考え始めます。

来年の計画も同じです。フタが閉まる量にしてから、中身を決める。順番が逆になると、結局どれも中途半端になります。

補足・具体例―「できなかった」を「できる形」に変える

勉強会では、「今年できなかったことを来年どう扱うか」という質問が出ました。ここは多くの方が悩むところだと思いますので、少し詳しくご紹介します。

「やれなかったこと」と「できなかったこと」を分ける

この2つは、似ているようで扱い方が違います。

「やれなかったこと」は、時間が足りずに手をつけられなかったものです。ここで一度、正直に振り返ってみてください。本当に時間がなかったのか、それとも自分の中で優先度が低かったのか。優先度が低かったものは、来年も同じように後回しになります。そういうものは、思い切って落とします。

「できなかったこと」は、やってみたけれど成果が出なかったものです。ここで同じ目標をもう一度書き写しても、たいてい同じ結果になります。必要なのは、できなかった原因を取り除く行動のほうを、計画に入れることです。

たとえばダイエットで、週2回のジムと10キロのランニングを両方掲げて、どちらもできなかったとします。

このとき、来年もう一度「週2回ジム、10キロ走」と書くのではありません。まず優先順位を絞ってジムだけにする。最初の3ヶ月は週1回にして、習慣にすることだけを目指す。そのうえで週2回に増やしていく。これなら、実際に動ける形になっています。

食事も同じです。会食や友人との外食が障害になっているなら、「外食を減らす」と書くより、行く店を変えるほうが確実です。友人との時間を断つ必要はありません。地中海料理の店を選ぶ、お酒の選び方を変える。そうやって、望む結果につながりやすい環境をつくっておく。それ自体を計画に書いてしまいます。

プライベートの予定を、先に置く

「気がつくと仕事の予定ばかりが埋まっている」という声もありました。

仕事には、お客様の都合もあれば、自分でコントロールできない時間もあります。だからこそ、プライベートを後回しにしない設計が必要です。

私がおすすめしているのは、来年のプライベートの予定を、仕事より先に考えることです。

旅行に限りません。読んでみたい本、住まいを少し良くすること、家での過ごし方。「この時期にこれをしたい」という大枠を、今のうちに置いておきます。ゴールデンウィーク、お盆、シルバーウィーク、年末年始。まとまった時間が取れる場所ほど、先に考えておく価値があります。直前になってから動くと、予約は埋まり、選べる範囲はぐっと狭くなります。

もう一つは、仕事とプライベートを組み合わせることです。

私は海外出張のとき、時差を吸収するために現地へ早めに入ることがあります。そこで生まれる半日や1日を、とても濃い自分の時間として使っています。出張のついでに現地を歩く、その土地のものを食べる。仕事とセットで考えると、時間の作り方の幅が広がります。

チームには「レビュー」ではなく「計画」と伝える

チームを持っている方から、「3ヶ月サイクルをチームに浸透させたいが、やらされ感を出したくない」という質問がありました。

上が目標とKPIを決めて、定期的に進捗を問い続ける。このやり方でも、短期の成果は出ます。ただ、続けるうちに本人の自律性は下がっていきます。

私がお伝えしたのは、次の3つです。

  • 本人が動きたくなるゴールを、一緒に考える
  • 実行をルーティンにする仕組みを、先につくる
  • 定期的な場を、評価ではなく次の計画を一緒に考える時間にする

パーソナルトレーナーを思い浮かべると分かりやすいかもしれません。

良いトレーナーは、いきなり減量目標を課したりしません。まず、なぜ変わりたいのかを聞きます。そのうえで週1回のセッションを予約して、実行を型にしてしまいます。月に一度の振り返りも、できたかどうかの採点ではなく、次の1ヶ月をどうするかの相談になっています。

私は社内でも、「レビュー」という言葉をあまり使いません。「計画」と呼んでいます。やっていることは振り返りを含んでいても、向いている方向が違うからです。言葉ひとつで、その場の空気は変わります。

明日からの一歩

最初の一歩は、もっと小さくて構いません。来年の計画を今日つくり切る必要はありません。

  • やめる:来年やらないことを、1つ書き出す
  • 試す:来年やりたいことを、1つだけ今月から始めてみる
  • 押さえる:来年の楽しみな予定を、1つ先にカレンダーへ入れる

もし今日、来年のために1つだけ動かすとしたら、それは何だろう。

残り3ヶ月は、今年の答え合わせをする期間であると同時に、来年をつくる期間でもあります。減っていく3ヶ月ではなく、積み上げる3ヶ月。そう捉え直すだけで、この時期の景色はずいぶん変わります。

おわりに

年末が近づくと、どうしても「今年も終わってしまう」という気持ちになります。

でも、来年の出来は、来年の1月に決まるわけではありません。今の3ヶ月をどう使ったかで、かなりの部分が決まってしまいます。仕込みをして、少し試して、荷物を軽くしておく。それだけで、1月からの走り出しはまったく違うものになります。

そして何より、準備ができていれば、年末年始を安心して休めます。私は、これが一番大きいと思っています。

今年の残りを走り切りながら、来年のことも少しずつ考えていきましょう。

まずは今日、来年やめることを1つだけ、紙に書いてみてください。

今回の動画ダイジェスト版

そして、金田博之YouTubeチャンネルでは、毎回のオンライン勉強会で私がお話しした内容の30分程度のダイジェスト版を公開しています。

実際の勉強会では、この内容に加えてQ&Aや対話の時間もあり、より具体的な悩みを一緒にほどいていきます。こちらのリンク先から、今回の動画もぜひご覧ください。

▶ 今回の動画「最高の来年は、残り3ヶ月でつくられる。―未来を先取りする金田流思考と行動の整え方」:https://youtu.be/OgMCZTZT3Kw

▶ 金田博之YouTubeチャンネルはこちら:https://www.youtube.com/@hiroyukikaneda

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